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宇能鴻一郎の姉妹理容室のbluetokyoのレビュー・感想・評価

宇能鴻一郎の姉妹理容室(1983年製作の映画)
1.8
登場人物は、三津枝、一美姉妹と一美の夫、保、さらに、一美の浮気相手でテレビの料理番組に出ている谷間新吾。話は、一美、保夫婦の経営する理容室から。三津枝はそこを手伝っている。独白が三津枝なので、この映画世界は三津枝が構築しているとわかる。三津枝役がポルノ界の百恵という触れ込みの看板女優なので当然そうなる。
なんで料理番組の谷間新吾が登場しているかというと、仕事中のテレビに出ているからである。谷間新吾が自宅マンションでコイやアヒルを飼っているという幼い空想は、では、誰が空想しているのかといえば、主要な登場人物の中から三津枝しかいない。とすると、姉の一美と谷間新吾の浮気というのも本当かどうか疑わしい。芸能人の谷間新吾と一美の接点がないからだ。わざわざ浮気をする意味がない。谷間新吾のマンションが理容室のかなり近い場所にあるとしてもだ。そもそも、谷間新吾の住んでいる部屋に調理器具はないし。
三津枝と保の仲を疑った一美は、怒って家を飛び出してしまう。その原因の発端は、三津枝が客を間違って、モヒカン刈りにしてしまったことにあるのだけど、いくらなんでも、そんな間違え方はない。ここも、三津枝が作り出している。一美は浮気相手の谷間新吾の部屋に行くと睨んで三津枝はそこに行くのだが、谷間新吾はアシスタントの女優と一緒で、すぐ後に一美も現れ、喧嘩になってしまう。三津枝はすぐに保に電話で知らせると、保があらわれ、一美を連れ帰る。
理容室に戻った一美と保はわだかまりも解け、仲直り。このシーンが映画のメインだ。
戻ってきた三津枝は、仲良くなった姉夫婦に気付いて、店のドアに臨時休業の札を下げるところで終わり。
懐かしい街並みのシーンは個人的にはいいけど、一般的に、いま見て、面白いとも思えないので点はそのままにしてある。
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