1984年、1970年代子どもで日活ロマンポルノを観れなかった私は、大学生となり、堂々と二週間興行、三本立てに通ったものだ。
森田芳光の、(本)噂のストリッパーや、
根岸吉太郎の、キャバレー日記、狂った果実が思い出深い。
最初期の白い指の戯れと比較して、性表現はより過激化しているが、出てくる人々が生きるのが下手くそで、惨めだったり、どんくさかったりするのは同じだ。
そんな中、金子修介監督のデビュー作である今作は、とことんおバカな笑いに徹している。当時19歳の山本奈津子の堂に行ったカラミシーンは素晴らしい。
女優、橋本愛は18から19の頃、日活ロマンポルノを新宿の映画館で浴びるように観たという。俳優やりながら、行きづらく、窒息しそうな時に、一人自由に生きる登場人物に救われたのだと。
日活ロマンポルノ50周年。