オンリー・ゴッドの葛西ロボのレビュー・感想・評価

　初期の北野映画並にぶっきらぼうな人間の撮り方をすると思っていたら、「シャイニング」のようなカメラワークやタイのごちゃごちゃした色彩が映像としてびっくりするほど洗練されていて、よくわからんけど見入ってしまう。
　ゴズリングがかっこいいわりに頼りなくて、その代わり己の価値観で人を裁いては迫真で歌う警官のおっさんがいい味出してる。世間から浮きすぎていない座頭市という感じ。痛いシーンもあるけど、痛いだけならまだしも、最後のアレは悲しいやら気持ち悪いやら、いろいろ入り混じって変な気分になった。