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バウンス ko GALSのGASSのレビュー・感想・評価

バウンス ko GALS(1997年製作の映画)
3.5
90年代の渋谷を舞台に原田眞人監督が描いた3人の少女の一夜の物語。
コギャル、援交、ブルセラショップなど混沌とした時代、1つのブランドと化していた女子高生をリアルに映し出し、ただの青春映画に終わらせていない異色作。
原田作品常連の役所広司も物語の重要人物として出演している。

90年代の渋谷、コギャルのジュンコとラクは、夢を持ってアメリカに旅立つ少女リサと出会う。
リサがとある事件で持ち金を全て無くしてしまったことを知った2人は、リサのために金を工面しようとするが....

意味があるのかそれとも無いのか、何を考えているのか、そもそも何も考えていないのか、そんな女子高生たちの日常会話から始まるこの作品。
このシーンが象徴するように、全編女子高生に溢れています。
あくまでもフィクションなので、当時の女子高生達が本当にこうだったのかは分かりませんが、やけにリアルさを感じる作品でした。
少女と大人の間に存在する彼女らの内に秘めた想いを吐露するシーンなどは非常に興味深かったですね。

90年代をリアルに生きてきた人もそうでいない人も、観ておいて損はしない作品だと思います。

余談ですが、原田眞人監督が作り上げた伝説の作品「KAMIKAZE TAXY」で壮絶な命のやり取りをした役所広司とミッキーカーチスが共演していて嬉しくなってしまいましたが、絡みがほぼ無かったのが残念でした。
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