【2013 アーカイブ】
すごく期待してた映画を見ました。市川海老蔵主演「利休にたずねよ」。
海老蔵はいい! 今までとは一味違う深みのある演技。末期を迎える利休の鬼気迫る様子は素晴らしい!
しかし、その海老蔵の演技と周りが釣り合わない。かなっていたのは伊勢谷友介と団十郎だけ。特にダメなのが大森南朋の秀吉。田舎の小悪党にしか見えず、作品そのものを台無しにしている。
また脚本もいかがなものか? 前半の数年刻みの展開は、歴史を知っていることを前提にした突き放したところがある反面、利休と秀吉の関係が全然見えてこない。
逆に、木像が燃やされるシーンで民衆に利休切腹の理由を語らせるシーンなどは、観客をバカにしてるのかと思うほど解説口調。
後半突然入る利休若かりし頃のフィクションの件が受け入れられるか否かで評価も分かれようが、私には取ってつけたようでダメでした。
海老蔵の演技が素晴らしかっただけに、ただただ残念!