福福吉吉

飛びだす 悪魔のいけにえ レザーフェイス一家の逆襲の福福吉吉のレビュー・感想・評価

4.0
◆あらすじ◆
人を殺し食料にするソーヤー家から逃げ切った女性の通報でソーヤー一家の家は警察や村人たちに包囲され、暴走した町の住民たちの手でソーヤー家は燃やされ、殺害される。しかし、ソーヤー家の赤ん坊のヘザーだけは生き残る。20年後、ヘザーにテキサス州ニュートで財産を相続するよう手紙が届く。ヘザーは実の家族のことを知るため、テキサス州に赴くのだが...。

◆感想◆
シリーズ第1作「悪魔のいけにえ」(1974年製作)の直後からストーリーは始まっており、それまでに出た後発シリーズを無視する形になっているため、好き嫌いは分かれるかもしれないが、私としては1作目から繋がる展開にワクワクして観ることができました。

ソーヤー一家は食人一家であり、基本的に悪役サイドですが、本作ではその一家を暴走した町の住人たちが焼き殺しているため、この住人たちが悪役サイドになって、ソーヤー一家を追い込む善悪の逆転現象が起きており、それが新鮮に感じました。

主人公のヘザー(アレクサンドラ・ダダリオ)は20年前の出来事を全く知らないため、ソーヤー家の相続人と他人にも堂々と言ってしまうので、いつソーヤー家に恨みを持つ者に襲われるのではないかと観ていてヒヤヒヤしました。

本作ではレザーフェイスが全般にわたり大活躍していて、近づく者を次々と殺害していき、その描写はとても残酷でしっかりと恐怖が伝わってきて良かったと思います。残酷な描写のクオリティが高くて、痛々しさが上手く出ていました。

後半になると、ストーリー展開が一変し、町長のバート・ハートマン(ポール・レイ)が憎たらしさ全開でソーヤー家の殲滅に動き出し、今までにない意外な展開が面白かったです。まさかソーヤー家に感情移入する日が来るとは思わなかった。

賛否が分かれる作品ですが、映像のクオリティの高さもストーリーの意外性もあって私はかなり気に入りました。

鑑賞日:2023年6月29日
鑑賞方法:U-NEXT
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