ねまる

ジ、エクストリーム、スキヤキのねまるのレビュー・感想・評価

3.8
あ〜、なんとも言えないこの空気感はなんですか。

窪塚洋介と井浦新の会話が、
なんとも噛み合ってなくて面白い。

さすがピンポンコンビのお互いを分かりあってるといった感じ。
私含め、この2人が好きならゆるーくずっと観てられる作品。

ピンポンの時の役柄(普段のこの二人の役柄もそうだけど)とイメージが逆なのがまた。

陽の新と、陰の窪塚。
でも二人ともこの役を生きてるから不思議。



ここから余談。

窪塚洋介とARATA
ピンポンから10年以上経っていて、
2人は全く違う道を歩んできた。

1999年、モデルとして活動してたARATAは是枝監督作品で、映画初出演で初主演。

2001年、窪塚洋介は歴代史上最年少で日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞。

その二人が共演したのが2002年ピンポン。
テレビ、映画と人気絶頂だった窪塚洋介はこの頃からテレビへの出演を辞める。

多分、ちょっとは彼の影響もあったのか、
ARATAがテレビドラマに出演し始めるのは2008年頃から。

映画の仕事を続けている中で、
音楽など違う活動へとシフトした窪塚と
映画に拘らず、ミニシアター系の作品にも出る一方で大衆的なテレビドラマへも出演するようになった新。

そして、2013年この作品で再び共演した後、
窪塚は『沈黙』でハリウッドへと進出し、
新は『アンナチュラル』で一躍話題になった。

こんなに、目が離せない俳優たちはいないよね。

ずっと自分を変えずに夢を持ち続けるとか、海外を目指すとか
確かに大川は窪塚洋介らしさがある。

彼はデボン紀を超えて、国境を超えて、新しい紀に突入してる。

彼は変わらず、これからも自分の世界を突き進んで行くんだろう。

井浦新は変わっていってる。
メジャー映画も、マイナー映画も、静かな役も激しい役も、目の前にきた球に全力で振っている感じ。

あの頃を求めた洞口とは違う。
過去に囚われてなんていない。

普段よくやる役とは違い、洞口のようにテンション高めの癒し系空気みたいのが、本物の井浦新に近いのかもしれないけど。

だから、これを機にテレビ露出が増えて、今までとは違った作品に出ることになっても、同じように全力で振ってそう。

これからまた10年、二人がどんな道を歩んでいるのか。
ずっと楽しみな俳優さんたちです。
ねまる

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