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静かなる叫びのgesuのネタバレレビュー・内容・結末

静かなる叫び(2009年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

ドゥニヴィルヌーヴの過去作ディグ。
学校テロ×ジェンダー差別×PTSDの重厚なテーマがこの尺で。
この短さなのに記憶にこびりつく。
鮮やかさとは真逆のモノクロのおかげで凄惨な流血は抑え目にされている気がする。ただそれが犯人の静かに暴走していく精神や犯行の冷静さを際立たせる。
彼の言うフェミニストの定義は、彼処にいた女性たちに向けられるには一方的だと思う。
女性が優遇されているのではなく、自分の努力の結果が伴わなかったことへの逆恨みでしかないのでは?
生き残った彼女は翻って工科大学での専攻分野やインターン面接ですら子供の希望や退職について差別を感じる。
あのテロの被害生存者だけでなく助けに回った男性も、同様に心に大きな傷を負う。
仕方なかったとはいえ、その場を離れてしまった後悔。
未来の世代へ希望を託す選択があることで救いになるのかも。
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