鍋レモン

ヘッドハンターの鍋レモンのレビュー・感想・評価

ヘッドハンター(2012年製作の映画)
3.8
⚪概要とあらすじ
予測不能な展開やユーモラスなバイオレンス描写が話題を呼び、本国公開前にハリウッドでリメイク権も獲得されたノルウェー発のサスペンススリラー。

有能なヘッドハンターとして成功を収め、最高の美女や豪邸など、すべてを手にしたロジャー・ブラウン。しかし、ロジャーには芸術品を盗んで売りさばく美術品怪盗という裏の顔があった。ある日、高価な絵画を所有する元エリート軍人のクラス・グレブに出会ったロジャーは、これが最後の裏稼業と心に決めてクラスの邸宅に忍び込むが、そこで思いもよらぬ危機に陥ってしまう。

⚪キャッチコピーとセリフ
“『ミレニアム』シリーズ製作陣が贈る、北欧系傑作サスペンススリラー日本上陸!”

「それでー 満足だ」

⚪感想
サスペンススリラー作品。

二転三転どころか三転四転いやそれ以上に物語の状況が変わり続ける作品。

ちょっと大雑把というか気になる点はあれ、最後にそこそこ上手くまとまる感じが面白かった。

主人公の自業自得を超えてくる運の悪さに同情レベルだったが。
前半までは韓国の『最後まで行く』を思い出した。

ワンちゃんの展開とあの血みどろがあってよくR指定じゃなかったなと。
ワンちゃんの展開は正直いただけない。

シュールコミカルが同居した感じ。

主人公のロジャーを演じている俳優さんがスティーブ・ブシェミに似ていて絶妙に好きだった。

伏線を上手く置きつつ、ある程度予測できる形にしてあるのがなお良い。

ハリウッドリメイクも決まっているそうだけど話が進んでなさそう?
もっと分かりやすく上手くまとめたらさらに面白くなりそうなので期待。主人公に合う俳優さんが思い浮かばないけど、もうちょっと前だったらスティーブ・ブシェミ完全に推した。



⚪以下ネタバレ




最後に愛は勝つ的な感じでダイアナの協力もありロジャーは救われた。
ロジャーは嵌められたとの認識かもしれないけどダイアナと同じように浮気してたのが普通に許せん。

冒頭から主人公は犯罪の極意を述べ、自分の欠点を隠すために金でカモフラージュしていて、浮気もしてるというある意味魅力のない人間な訳で。最後の最後ロジャーの全て策略通りみたいな演出があったけど、いやそうなのかと。演出上仕方ないけどお前死ぬほど焦ってたじゃんみたいなとこあるよね。冷静に動かれていても面白くないけども。

クラスの追跡技術はそれがでてきた時点で後の伏線になりそうだなと。ジェルとの事で「なにか飲ませたっけ」と思ったけどまさかの髪の毛に刷り込んだとは。良かったのは奥さんも浮気相手もロジャーの髪を触っていたのでどちらが裏切りかも予測できなかったとこ。

オーヴェのロシアの娼婦を撮影するための手段を上手く活用してクリフを追い込んだのも良かった。

ワンちゃんをぶん殴って、トレーラーに刺して殺すシーンはちょっとしんどい。
昔のトイレに隠れてうんこまみれもなかなか見るのも辛い。

護送中にトラックに激突されて落ちてしまった後にロジャーが死んだかクリフが確認しに来た時ヒヤヒヤした。生きてるの分かったら確実に殺されるからロジャーが目を開けたまま動かなかったシーンが凄い。私まで瞬きしないように頑張っちゃった。

ロジャーとの撃ち合い、汲み取り式便所の肥溜めに隠れる、犬に食いつかれる、護送中トラックの突っ込まれクラッシュ、警官を自分が死んだと見せかけるため石で指紋を消す、自分は髪の毛に追跡装置がついてるためカミソリで剃る、浮気相手に助けを求めたら包丁で刺される。

⚪以下ストーリー(Wikipediaから引用)
ロジャーは、表向きは有能なヘッドハンターとして成功し、美しい妻ダイアナと誰もがうらやむような優雅な生活を送っているが、裏では美術品泥棒を働いている。それは168cmという低身長に対するコンプレックスから、妻に贅沢な生活をさせるためのものであったが、その一方で身体だけの関係の愛人もいた。そんなある日、画廊を経営する妻の開いたパーティで、電子機器ビジネスで成功した外国人実業家のクラスと出会ったロジャーは、彼が高価な絵画を所有していることを知ると、その絵画を盗む計画を立てる。まず、会社を売却して現在は一線を退いているクラスを国内一流企業の重役として就職させるとして近づき、彼についての情報を集めると、ロジャーは首尾良く絵画を偽物とすり替えることに成功する。ところが、その場で妻のスマホを見つけたロジャーは、妻がクラスと浮気をしていることを知ってしまう。

妻の浮気に悩むロジャーは、ある朝、自分の車の中で盗みの相棒であるオーヴェが死んでいるのを発見する。慌てたロジャーは、湖にオーヴェの死体を捨てに行くが、湖に死体を放り込んだ直後にオーヴェが息を吹き返す。オーヴェを湖から引き上げたロジャーは隠れ家である小屋にオーヴェを連れて行って話を聞くが、薬物のせいで要領を得ないオーヴェとの間で揉め出し、はずみで撃ち合いとなってオーヴェを射殺してしまう。自分の代わりにオーヴェが殺されかけたと知ったロジャーはクラスに命を狙われていることに気付く。理由が分からないまま逃げるロジャーであったが、クラスが確実に自分を追いかけて来ることから、以前クラスが語っていた特定の人物を追跡する技術を思い出し、身につけているものを全て捨てる。しかし、それでもクラスは追って来る。逃げる途中で事故を起こし、警察に捕らえられたロジャーを、クラスは大型トラックでパトカーごと崖下に突き落とす。ただ一人運良く助かったロジャーは、そこでようやく自分の髪の毛に人物を追跡できるジェルが塗り込まれていたことに気付いて髪を剃る。そして、死んだ刑事の顔面が潰れていたことから、服を取り替えて刑事の指紋を潰すことで、自分が死んだように偽装する。行き場のないロジャーは元愛人のロッテの家に転がり込む。しかし、ロジャーが生きていることをロッテがクラスに連絡しようとしていることに気付いたロジャーは、ロッテを激しく問い詰めて、クラスの企みを聞き出す。実はクラスは以前の会社を辞めておらず、ノルウェーの有名企業の最先端技術を盗むためにその会社に採用されるように、有能なヘッドハンターとして知られるロジャーに接近したのだという。最初は愛人のロッテを介してロジャーに接近するはずだったのが、ロッテがロジャーに捨てられたことから計画が変更され、ロッテが強引にロジャーに接触することでロジャーの髪にジェルを塗り込み、画廊を経営している妻ダイアナを介して接近するために有名な絵画を持っていると嘘をついていたのである。ところが、ロジャーがその偽絵画を盗んでしまったことから、全てを隠蔽するためにクラスがロジャーを殺そうとしていたのだ。更にロッテから妻のダイアナも仲間だと言われたロジャーは激しいショックを受ける。そんなロジャーにロッテが突然襲いかかって殺そうとするが、ロジャーは隠し持っていた銃で咄嗟にロッテを射殺する。家に戻ったロジャーはダイアナに全てを打ち明ける。そしてダイアナも、子供を欲しがらないロジャーとの関係に悩んだ末にクラスと関係を持ってしまったが、ただの遊びだったと告白する。こうして2人は改めて互いの愛を確認すると、ある計画を立てる。

ロジャーはパトカーの転落で死んだ警官の解剖を行なっている施設に侵入し、事故の証拠品の中から自分が剃った髪を入れておいた菓子袋を盗み出すと、それを使ってクラスをオーヴェの死体がある小屋におびき出す。その小屋には警備会社の監視カメラがあり、そのカメラでオーヴェが恋人のナターシャのエロティックな姿を警備会社の社員に見せて金儲けをしていたのである。ロジャーはカメラに写らない位置でクラスを待つと、そこにクラスが現れて、ロジャーを射殺しようとするが、実はクラスの銃は既にダイアナが弾を密かに抜いていたことから不発、ロジャーは難なくクラスを撃ち殺すことに成功する。一部始終の映像は警備会社の社員が目撃していただけでなく、ネットにも拡散する。ロジャーはクラスを撃ち殺した銃をオーヴェの遺体に持たせて2人が撃ち合いの末に死んだように見せかけ、更に、ロッテの殺害もクラスによるものと見せかける偽装工作をすると、ダイアナとともにその場を後にする。事件は大々的に報道される。ベテラン刑事はオーヴェの死亡推定時刻がクラスより前であることに疑問を抱いたものの、メディアをはじめとする世の中の空気を受け入れ、全てはロジャーの思惑通りに解決する。

それからしばらくして、ダイアナはロジャーの子を妊娠、ロジャーは低身長のコンプレックスを克服し、改めて有能なヘッドハンターとして活躍する。

⚪鑑賞
GYAO!で鑑賞(字幕)。
鍋レモン

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