段ボール箱

風とライオンの段ボール箱のレビュー・感想・評価

風とライオン(1975年製作の映画)
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この映画、ショーン・コネリー主演なのに何でこんなにクリップ数が少ないの?と思っていたけれど、確かに話は面白くない。

ペデカリス夫人とその子供たちがライズリーやリフ族の肩を持ち彼らに傾倒していく描写はストックホルム症候群としか思えないし、終盤に「ルーズベルトが風でライズリーがライオンである」とそれらしくタイトルロールを回収する割にはルーズベルトの描写が風というには弱すぎるしアメリカ合衆国のヒロイズムにも限界がある。
またしてもステレオタイプなドイツ軍人がかっこ悪く蹂躙されているし、この頃の壮年のショーン・コネリーが一番かっこいいということ以外には特に良いところを見つけるのが難しかった…。

当時のモロッコの情勢に詳しければもう少し楽しめたのかもしれない。

砂漠のシーンやタンジールの街並みが映るシーンは全部良かった。
ジェリー・ゴールドスミスの劇伴は壮大さとイスラームを思わせる笛の使い方の上手さが両立していてとてもよかった。