紫のみなと

赤い航路の紫のみなとのレビュー・感想・評価

赤い航路(1992年製作の映画)
3.5
ロマンポランスキー監督の映画は観やすい。優れた小説が読みやすいのと同じように。
冒頭、クリスティン・スコット・トーマスの程のいい女がどうしてまた、凡庸極まりないヒューグランドの妻を7年も続けていられたのだろうと思っていると、それもラストに繋がる。
本作は恋愛における、人が陥ってしまうパターン、こうなったらお終いだなとか、こうなる前に我慢しとこう等と、人が思わず我が身を振り返るような教訓に満ち溢れてる。
エマニュエル・セニエの様な老け顔の女性は若い頃の魅力といったらなかなか筆舌に尽くしがたい(マリエル・ヘミングウェイとかも)。また、少女のような声が顔面とのギャップで物凄くいい。
エマニュエル・セニエとC・スコット・トーマスのダンスシーンがとても綺麗。