ケーティー

ウォーム・ボディーズのケーティーのレビュー・感想・評価

ウォーム・ボディーズ(2013年製作の映画)
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自然と心温まるラスト。必ずしも脚本が優れているわけではないが、演出と音楽と演技でみせきる作品。


これは演出の映画。
ゾンビのモノローグと音楽のシーンで成り立っている。ただし、音楽のシーンも映像描写で二人の関係が深まる段階をしっかり描いてはいる。

ただ何と言っても、主人公のゾンビを演じたニコラス・ホルトの演技と雰囲気。それをうまくみせた映像の演出の功績が大きい。健気で可愛く、つい応援したくなる。そんな魅力に溢れている。

また本作のキーは、主人公に協力するゾンビ・マーカスの存在にある。作品の最大の謎は、なぜ主人公だけ人間の女の子を愛せたかということだが、マーカスが過去に主人公と同じような経験をしたのではないかということを匂わせることで作品が成立している。役者の絶妙な演技もあいまって、このマーカスがなかなかいい味を出している。