《忘れられない夏の雨音。》
劇場観賞以来の再観賞です。
何度も見直そうとしてたんですが、
観ようとするとサブスクから消えたりしてました(笑)
46分ととても短く、
作品的にも凄く小さな出来事を描いた作品です。
ですが、無駄が無く、
それでいてとにかく素晴らしすぎる雨の映像を堪能できます。
新海作品と言えば美しい風景。
特に最大の武器は雨、雪、桜、流星と言う降ってくる物だと思ってます。
とにかく本作は雨の美しさが最大の見所かと。
思わず実写?と思うほどの映像です。
そして本作は新海作品で一番色気を感じます。
直接的に性を描いているわけではないのですが、
新宿御苑の屋根のあるベンチに男子高校生とスーツ姿でビールを飲む女子会社員。
雨の中、靴職人を目指す少年が靴の型を取るシーン。
何もエロい物を映してないのに、あそこまで性を感じさせるのが凄い。
大人になりたい子供と、
大人として歩けない大人。
決して一つになることはないし、
でもこの一夏の出来事がお互いの人生を少し上向きにしてくれるような。
なんだかそんな気がする素敵な作品。
新海誠史上一番アレな『星を追う子ども』
新海誠史上一番ヒットした『君の名は。』
その間に本作があったことがとても大きな意味があったと思います。
一度自分の武器を再確認して、
最大の商業作品に取り掛かり、
見事にやってのけたんじゃないかなぁと勝手に思っていました。