高校の頃、誰に頼まれたわけでもないのにサボらず学校に通っていたのは、
よく「真面目だ」と言われていたからだ。
そう言われるのが不快ではなかったし、褒められることはむしろ嬉しかったから。
でも自分は、ただ漫然と学校に行っているだけで、勉強はむしろ嫌いだったし試験はいつも何教科も赤点を取るような成績だった。
でも、欠席をしなければ「真面目」と称されるから、それが楽だったからただそうしていた。
思えば、将来やりたいことがちゃんとあって、
その為なら学校をサボるのも厭わない様な人の方がよっぽど真面目で素敵な経験をしていると、今更になって思う。
そんな経験がない自分は、彼らの気持ちなんて想像で補うしかないんだけど、
「まあ、無理だろうな」って思いながら憧れの人と定期的にあう関係は、なんとなく覚えがある気がする。
彼にとって、この後どんな時間が待っているのかはわからないけど、
これ以上に胸が熱くなる思い出はないだろうなぁ。
アニメーションの上手さって、ある意味動画編集ソフトの扱いの上手さにも左右されるんじゃないかと思う。
それくらい背景や、風景の移ろいの美しさが目立つアニメーションだった。
だからこそ「君の名は。」であれだけ風景がどうのとか取り沙汰されたんだろうと思うけど。
「27歳の私は15歳の私に比べて少しも賢くない」って台詞が、なんとなく自分にも通じる気がして切なくなった。