りょうすけ

紅いコーリャンのりょうすけのレビュー・感想・評価

紅いコーリャン(1987年製作の映画)
3.0
「紅いコーリャン」

チャン・イーモウ監督のデビュー作で、「ローグ・ワン」に出演していたチアン・ウェンや「さらば、わが愛 覇王別姫」を始めとする中華映画にとどまらずハリウッドでも活躍するコン・リーが出演している。

ハンセン病患者が忌避された1920年代の中国を舞台にした作品。とにかく映像を堪能する作品で、正直、物語はどういうことなのか、何を言いたいのかさっぱりわからなかった。

タイトルの通り「赤」が印象的に使われており、「赤かそれ以外か」と言いたいほど、画面が赤い。

色がタイトルに入った作品(「トリコロール三部作」など)はその色を基調とした映像になる傾向があるが、この作品はそれが顕著に出ている。

チャン・イーモウもデビュー作ということもあり、ハングリー精神から生まれたアイデアなのか、それを成功させているところがすごい。とても新人監督の使う技とは思えない。

チャン・イーモウって個人的にはマット・デイモン主演の「グレートウォール」のイメージが強いから本当に幅広いジャンルに手を出せる監督なんだなと思う。

今回メルカリで購入したVHSで鑑賞したが、10年以上ぶりにVHSを観るとこんなに画像が荒いんだなと思った。これを考えるとDVDが登場した時の衝撃は凄かっただろうな。

まぁブラウン管のテレビって画面サイズは大きくてもたかが知れてたし、そもそもの画面の画質が悪かったから気にしてなかったってのもあるだろうけど。

「紅夢」も鑑賞したいので、「チャン・イーモウ レトロスペクティブ」をぜひ開催してほしい。高画質で本作も再鑑賞したい。
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