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永遠の0のバナバナのレビュー・感想・評価

永遠の0(2013年製作の映画)
5.0
原作は映画を観た後に読みました。
カミカゼ特攻の話なので、学生結婚していた人が主人公かと思っていたので、映画のCMなどで、どうして特攻した人が「臆病者」と呼ばれているのか不思議だったのですが、宮部は職業軍人なんですよね。

『太平洋の奇跡 フォックスと呼ばれた男』の大場大尉も、確か元小学校の先生だったけど、予備士官の学校に行ったので中国戦争から早々に召集されて10年以上ずっと各戦地を回されていたそうなので、職業軍人なのに積極的に交戦しない、なんて事が当時本当に出来たのか、原作を読んでいないのでちと不思議なところもあったのですが、
宮部が周りに流されず、あきらめずに、自分の信念を貫こうとする姿には涙が出ました。

宮部の生に対する真摯な姿を見せることによって、周りの人間達も死に対して麻痺していた感覚を取り戻し、簡単に諦めずに抗おうと変わっていくところもよかったです。

この作品、観ている方は過去と現在のパートが交互にすぐ見れるので、すぐ感情移入しやすいですが、現代のパートの俳優さんはその箇所だけを演じているんですよね。
皆さん、「この人、本当にそういう過去を生きてきた人なんだ」と思える説得力がありましたね。

ただ、ちょっと残念なのは、
新井浩文 → 田中泯
三浦貴大 → 山本学
染谷将太 → 夏八木勲
と、雰囲気が違い過ぎる!
辛うじて似てる?のは、濱田岳 → 橋爪功 さんペアかな。
それも、最近橋爪さんの顔が丸くなってきているからですが。

いえいえ、もちろん戦争パートの若い俳優さん達の演技も素晴らしかったのですが、顔の造形が違い過ぎるので、もう少し合わせられなかったのかな…とは思いました。
でも、演技力で選ばれたのかもしれませんが。

奥さん、あのメモ初めて読んだ時、
「どうして、あんたが帰ってこないのよ!」とかなり怒っていたと思います(こんな下品な言い方しないけど)。
でも、宮部さんが帰ってきてくれた(遣わしてくれた)と思える人と出会えてよかったわ。
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