一粒万倍日

永遠の0の一粒万倍日のレビュー・感想・評価

永遠の0(2013年製作の映画)
3.9
百田尚樹による小説を、山崎貴監督、岡田准一主演で映画化。
第38回(2015年)日本アカデミー賞では最優秀作品賞、最優秀監督賞、最優秀主演男優賞ほか8部門を受賞。

本作も、山崎貴監督による白組のVFX技術が、海上・空中の戦闘シーンの臨場感を高めていました。

特に零戦の飛行シーンが格好良く(不謹慎ではあると思いますが…)、日本の誇れる軍用機だったと改めて思いました。
両翼の日の丸とか、個人的に見ててワクワクしてしまう。
私の子供の頃は、零戦とか戦艦大和とか武蔵とか戦車などのプラモデルが人気だったことを思い出します。

そんな話はさておき、
凄腕の零戦乗りの祖父宮部久蔵(岡田准一さん)の特攻隊としての最後を、孫である健太郎(三浦春馬さん)とノンフィクションライターを目指す姉の慶子(吹石一恵さん)とで旧海軍関係者を調べ歩いていくと、

それぞれの関わり方によって、見えてくる祖父の印象が違っていることを知り、そして徐々に祖父の本当の姿と真実にたどり着いていく。

旧海軍の関係者の特に親しかった人たちが快く健太郎たちを迎え入れ、丁寧に語っている姿に、ご本人たちの戦争経験の気持ちの整理にもなっていったように感じました。
また、真実を語り継ぐことは本当に大事だと思いました。

戦争は勝った負けたの事実だけではなく、実際にそこに命がけで戦ってきた人の真実を知る必要があり、そこから多くを学ばなければならないはずです。

国のために命を捧げるのが当然となっていた戦時下の日本で、
「生きるための知恵を働かせろ!」と言えた祖父、そして祖父の本当の思いを知ることができた娘や孫たち。

祖父に誇りを持って生きていけるようになったことが素晴らしい。

生き残った旧陸軍関係者の方たちが素敵だった。