カレーをたべるしばいぬ

ダブルヘッド・ジョーズのカレーをたべるしばいぬのネタバレレビュー・内容・結末

ダブルヘッド・ジョーズ(2012年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

B級サメ映画ならという問いにマストで挙がる一本。
何となくトリプルヘッドの方に注目を奪われている気もするが、こちらもかなり出来の良い仕上がり。

■B級サメ映画としての1つの完成形
教員引率の大学の課外授業。スクールカーストハッキリ、筋肉バカ、お調子者、ヒス、巨乳美女、オタク。
サメ映画としては初っ端からかなりの数の人物が登場する上、画角がまともなので予算の潤沢さを感じ取ることができる。少なくとも、B級の中では高水準のクオリティであることに間違いはない。

■それぞれの想いを胸に○○へ向かうのであったカット
俺の大好きな、「移り行く背景(大抵は空撮映像)をバックに、登場人物の顔が次々と流れる」シーンが出てくる。

■説明
サメの性質等について、何となくだが説明してくれる。親切。

■エログロナンセンス
サメ映画鑑賞者が期待する以上の3要素が揃っていると思う。右も左もナイスバディ、ド派手な捕食。ポロリ…というか能動的なヌードまである。

■サメの出来
素晴らしい!!特に犠牲シーンのクオリティが凄いです。"ダブルヘッド"の性質上、犠牲者の胴体を真っ二つにする描写が最高に映える訳ですが、この為に犠牲者もCGで作っている手の込みよう。襲撃は比較的長尺で使い回しも少ない。効果音やサメの挙動によって、喰われた人体の筋繊維の重みすら感じる。不覚にも少しハラハラしてしまった。B級サメ映画ファン垂涎の真横からバクゥ!!もあるよ。

■ダブルヘッドの魅力
上述しましたが、双頭ならではの攻撃方法が多彩で楽しい。2人同時にやられたり、二つに食いちぎられたり、とにかく派手。トリプルヘッドならもっと派手なのかと期待感増。

■サメ映画お馴染みのバケモノ級膂力
せいぜい2メートル程度の体当たりで島が揺れる。てか島の基底を構成してる珊瑚をぶっ壊しているらしい。ゴジラか何か?でも壊れゆく島はしっかりCGで描写。気合入ってんね。

■隙あらば日光浴
しないと死にます。

■イカがサメとして扱われている
どう見てもイカ。え、イカだよね?

■サメ以外の要素が豊富
とても良いポイントだと思う。修理部品探しやボートレース等、シーンごとの目的が切り替わるので飽きがこない。最後まで息切れしないのが凄い。

■クライマックスにかけて
意味不明なくらい無理矢理に盛り上げるので笑える。

■総評
あくまで自身がB級サメ映画であることを強く自覚した上で、1h30mの中に多様なアトラクション要素を盛り込んだ素晴らしい作品。ここまで高水準のサメ映画は久しぶりに観た。やっぱり有名作品は観ておくべきなんだなぁ…。つくづくB級映画の域は出ないというのがミソ。