よしまる

フォクシー・ブラウンのよしまるのレビュー・感想・評価

フォクシー・ブラウン(1974年製作の映画)
3.9
 永らく観てみたかったパムグリア全盛期のアンセムのひとつ「フォクシーブラウン」。

 想像していた通りのムチャクチャな楽しさ、想像していた通りのグダグダ感、大満足な94分だったよ。

 ブラックスプロイテーション映画の代表作なのだけれど、実際には黒人の観客のみならず一部の白人層においても興業的には成功したらしく、ブラックという点を抜きにしても女性が主役を張ってアクションをこなし、女性であることを(男性にはない特徴という意味で)武器にして悪人をとっちめるというスタイルを切り拓いたとも言われている。

 当時の女性の表現というのが実際の社会でどうだったかは知らない。ただ、少なくともこんな映画は辺りを見渡してもまずないのではないか?潔い脱ぎっぷり。男性顔負け(こういう書き方さえも現代では憚られるのがめんどくせえがw)な肝っ玉で拳銃を忍ばせて乗り込んでいったり、色仕掛けで撹乱したり、それでいてあっさりレイプされちゃったり、もう何が何だかw

 ただ泣き寝入りするような従来当たり前とされてきた女性ではなく、こうして自分の力で立ち上がる女性は当時はウーマンリブやフェミニストという形で女性からも歓迎されたようだけれど、今なら女性を愚弄した表現と逆張りされてしまうような展開だ。
 しかし演じたパムグリア自身がこのフォクシーを誇りを持って演じていて、それが実に気持ちいい。てか、ヤワな男である自分はただ圧倒されるばかりで何も言えねえww

 モータウンレーベルのウィリーハッチの曲はちょっと「シャフト」を思わせるけど超ゴキゲン、アフロヘアに目の覚めるようなオレンジやブルーのファッションに身を包んだパムグリアのカッコ良さに痺れるか疲れるかは人それぞれ。
 なのでこれをちっとも楽しめない方は当然多いと思われるし、もし間違って観てしまってつらかったら無理に続けないですぐ消してw
 このノリがお好きな方は、最後まで余裕で楽しめるはず。でも言っとくけれどほんまにグダグダでユルユルなので気をつけてw