てるる

映画「立候補」のてるるのレビュー・感想・評価

映画「立候補」(2013年製作の映画)
3.8
東京都知事選の頃に観たやつ。

東京や大阪にお住まいの方は街中でマック赤坂を見かけた人も多いのではないだろうか。

これはマック赤坂をメインに、おそらく当選は難しいであろう泡沫候補と呼ばれる人々を追ったドキュメンタリー。

彼らは何故、300万円もの供託金を払ってまで立候補するのか。

それぞれの人生。
そしてその周りの人々の人生も描かれる。

これ観ると、志は立派だけど落選する理由もよく分かる。

彼らが本音と建前、どちらで喋ってるかは分からない。
でも実現が難しいだろうなと思えてしまう。

例えばマック赤坂はスマイル党党首。
スマイルで日本を元気にしようとスマイル体操を引っさげ街頭演説をする。

ビジョンは良いとして、彼らに足りないのはそこに至る過程が有権者には全く見えてこないこと。

○○をするから笑顔になろう!ではなく、笑顔でいれば運が向いてくる的な考え?
もしもっと深い考えや政策があったとしても伝わらなければ意味が無い。

世の中には簡単に笑顔になれない人達もいて、そういう人達をどう笑顔にするか考えるのが政治家の仕事。

でも残念なのは、知名度のある候補者だってあまり変わりないこと。

選挙で勝つまではへいこらするけど、勝ってからは仕事してんのかって議員が多いもんな。

しかも松井○郎氏や安倍○三もチラッと出てくるけど、そこに映し出される聴衆というか、取り巻き連中の言動なんて見るに堪えない。

こうした泡沫候補達を通して、普段なかなか見ることが出来ない選挙の裏側や理不尽さを描き出す。
そういう意味では見所はあるかな。

それにしても、今もまさに大阪都構想の話で、大坂のおばちゃんを揶揄するようなチラシ撒いたり、それに対する批判の応酬みたいなくだらないことやってるのが残念。

でも「分からないなら反対を」ていうのはさすがに市民をバカにしすぎだろと思う。
分からない人に分かるように説明するのが政治家の仕事だろ…。
てるる

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