いち麦

楽園からの旅人のいち麦のレビュー・感想・評価

楽園からの旅人(2011年製作の映画)
3.0
解体の始まったイタリアの教会で、老司祭はアフリカからの不法入国者たちを匿う。様々な分子を孕んだ旅人たちは社会の縮図。信仰に苛まれた司教自らの独白が痛恨のメッセージを放つ。争いの耐えぬ現世界に宗教の意味を問う。
多くのメタファーを散りばめ演劇的な対話ですすむ辺りは苦手なテイストだったけど、異なる表情を持つ様々な光を取り込んだ美しいカットとそれを包む静寂、実時間と切り離され伸縮された時間軸など見どころは多かった。
いち麦

いち麦