Naoko

最愛の大地のNaokoのレビュー・感想・評価

最愛の大地(2011年製作の映画)
4.0
生きることの喜びと悲しみ、憎しみあうことの愚かさ、他者を辱めることの非人間性、誰かを守ることの難しさと尊さ、これら全てを、ダニエルとアイラは象徴しているように見えた。
ダニエルの「君がセルビア人だったら」の言葉と、それに対するアイラの無言の拒絶(という風にわたしには見えた)が示すように、ふたりの肩にのしかかるものは同じものでありながら民族対立の構図の中では決して交わらないものであり、胸が痛むようだった。
劇中鳴り止まない銃声に途中から嫌悪感を覚えたけれど、あの中で生きることを強いられた人たちが現実にいると想像するだけで、目の前が真っ暗になるようだ。
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