深獣九

戦慄怪奇ファイル コワすぎ! FILE-04 真相!トイレの花子さんの深獣九のレビュー・感想・評価

3.5
単品企画物かと思っていたけど、いよいよ壮絶壮大なサーガが見えてきた。

File04は花子さんを捕らえようという企画。相変わらず怪異をぶん殴ろうとしてるのブレないで好き☺️
ただし今回は霊能力者を連れてきている。ここが今までと大きく違うところで、こいつは本物なのか? なぜ連れてきた? というところを考察しながら観ることになる。
意外だったのはこの霊能力者が、かなり重要な役割を担っているということ。登場時はインチキモブかと思ったのだが、そうではなかった。この回だけでも重要だし、さらに本シリーズが壮大なサーガであることを明確にする役割を担っていたのだ。詳細はネタバレなので最後に記すが、白石監督、ただやりたい放題してるわけではないなと、緻密だなと、あらためて感心してしまう。

また今回は、別の意味でかなりハードな回であった。というのも、走るシーンがとにかく多いのだ。しかも平地ではなく階段を何度も昇り降りしている。観てるこちらの心拍数が爆上がる。監督本人も走ってるから、役者のみなさんは文句言えない笑
お疲れさまでした。

編集も凝っていた。タイムリープが登場するので、シーンのつなぎが絡み合うように複雑だ。目まぐるしく入れ替わる昼と夜、昨日と明日を違和感なくつなぐのは大変だったろう。スタッフの皆さまお疲れさまでした。

花子さんがニャルラトホテプだったり、異界のゲートが開いたり、次元の狭間があんなだったりと、私好みの白石ワールド全開なのは最高だった。
終幕も期待を上回るものだったので、サーガの中間ブリッジの役割を、きっちり担っていた回であったと言えよう。

しかしまさか『戦慄怪奇ファイル』のタイトルで、このような世界に出会うことになるとは思いもしなかった。
もうサブタイトルは気にしないで、純粋に工藤一家の冒険を目に焼き付けよう。


ネタバレメモ











霊能者真壁栞の役割
①工藤の正体の解像度をぐっと上げる
②File04の前と後が繋がっていることを示唆
③このエピソードで必ず必要だった犠牲者となってもらう 

真壁のセリフ「タイムリープに失敗したら時空の狭間に取り残されて本当の地獄を見る」は厨二み全開でとても良かった。

工藤ちゃん、怪異に怯える女の子に対して「ぜったい解決するから(真剣な眼差し)」は「ぜったいに金づるは逃さねえ」と聞こえてしまうので笑っちゃった。

そういえば工藤ちゃんの直接暴力のない、初めての回かも😆
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