悪魔の毒々クチビル

戦慄怪奇ファイル コワすぎ! FILE-04 真相!トイレの花子さんの悪魔の毒々クチビルのレビュー・感想・評価

4.0
「みんな!こっち!!」

コワすぎ!取材班がトイレの花子さんの正体を暴きに行くお話。


何か段々と投稿動画の尺が長くなって来ている気が。
「コワすぎ!」シリーズ4作目にしてかなり好き。
便器から飛び出す花子さんがチープで滑稽に映って不安でしたが、短期間で「最終章」まで観終わった今、今作が一番印象に残っています。
チープとか言いながら出てきた瞬間ビクッてなったけれど。

今回は投稿者が中学生くらいの少女、奈々と英理。
一見友達同士の二人ですが、彼女達の抱える過去が意外とグッと来るというか。
英理が優しすぎてね、一周回って悲しくなっちゃうんだけど自分の過ちを心から悔いた奈々との抱擁はウルっと来ちゃいますよね。
これ、英理の性格があってこそ成り立つ友情だったんだなって。基本的にはこんなに上手く行かないので、改めて奈々は良い友達が出来て良かったですね。

取材班に助っ人的なポジションで加わる霊能力者、真壁さんも良い。
ぶっちゃけ胡散臭い所はあったんだけど、めっちゃ有能なお姉さんで今後のシリーズの要にもなるタイムトラベルまで出来ちゃいます。
こういった霊能力者はこのシリーズに何人か出てきますが、一番好きです。
キャラが真逆で観ていて全く気が付かなかったけど、演じていたのは仮面ライダーファイズのスマートレディ役だった栗原瞳です。

途中からあんまり花子さん関係ないくらい壮大な展開になって行きながらも、忘れそうになった頃にしっかり花子さんが立ち塞がってちゃんとラスボスしていました。
下半身が触手の花子さんって初めて観たかも。
終盤のシュールな異世界描写は困惑したんだけど、これもその後のシリーズで重大な要素になっていくとはこの時はまだ思っていませんでした。

工藤や市川もこれまでとは違う一面が観れて、市川は異世界で工藤を救ったりと逞しくなったり、奈々と英理の抱擁を観て思わず貰い泣きしたりと一段魅力が増しました。
工藤Dは相手が女の子でも必要な時はぶちギレたりと、相変わらずでそれが役に立ってもいたのですがラストのあの展開ね。
起こった出来事もそうですが、アレには流石の工藤Dも憔悴気味で田代に「もういいよ…(カメラ)止めて」と指示してうなだれていまして。
今までどんな事があっても田代にカメラを回させていたあの工藤が…!と、衝撃を受けました。

白石監督は魅力的なキャラ造りが非常に上手いですね。
すっかりこのシリーズに嵌まっちゃいました。
明日には唯一まだ観ていない「蛇女回」も観るので、バッチリ新作に間に合うってことで楽しみです。