ゆ

ウォッチメンのゆのネタバレレビュー・内容・結末

ウォッチメン(2009年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

1930年~80年代のお話なうえにその年代で実際に起きた冷戦や
ベトナム戦争、アポロ11号の月面着陸だとか実際の人物が沢山出てきて
当時アメリカの大統領だったニクソンやケネディ
キューバの革命家カストロやアンディ・ウォーホルなんかもいて
使用されている曲も当時人気だったものばかり

更に、ヒーローといっても
スーパーパワーを持っているわけではなく普通の人間
そんな中Dr.マンハッタンという青いフルチンチートおじさん
もとい、ガチのスーパーパワーを持った人物の登場で
冷戦に多大な影響が出る、今でいう核のような存在

冒頭で殺されてしまったコメディアンは
ヒーロー活動の理由が自分の暴力衝動の為で
善なのか悪なのか…みたいな感じだし
ロールシャッハは極右なうえに
ある事件をきっかけに悪には容赦なく暴力振るうし
ヴェイトも世界の為を思ってした事だし
自分の行いで沢山の人々が亡くなった事については
少しは反省してるから完全に悪とは言いづらい
Dr.マンハッタンはそんな一時の平和の為に
ヴェイトがやった事を全部引き受け悪役になる

見てると善悪がなんなのかわからなくなってくる

一方でダニエルとローリーのリア充2人は
昔の功績や楽しかった思い出が忘れられず
政府に黙って禁止されているヒーロー活動をするんだけど
特に派手なことはなにもせず傍観しているだけで
結果に文句は言うが甘んじてそこで生きるしかなくて
ロールシャッハやヴェイトのような
強い信念みたいなものは一切感じられなかった

ヴェイトやロールシャッハは政治家
Dr.マンハッタンは兵器、核
ダニエルとローリーは国民のようなイメージ

アメコミライトな層には不向きかもしれませんが
善悪や政治について、世の中について深く考えたくなるような作品でした
ゆ