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人間椅子のdaiyuukiのレビュー・感想・評価

人間椅子(1997年製作の映画)
3.8
水谷俊之監督が江戸川乱歩の同名短編小説を、清水美砂主演で自ら脚本化し描いた官能ロマン。
ある日、潔癖症のせいで腹話術が得意な外務省勤めの夫(國村凖)との関係が上手くいかない女流作家の篠崎佳子(清水美沙)は、彼女の座る椅子そのものに化したという椅子職人の男(山路和弘)からの手紙を受け取る。やがて、彼女はその男との倒錯した愛の世界に落ちていく。
原作が短編小説なのでかなりオリジナル要素が加えられているが、お互いをシーツで覆ったまま愛撫し合ったり目隠しプレーし合うなど触覚を頼りにしたセクシーシーン、澄淳子の歌が引き立てる昭和初期の妖しさ満載の世界観、ショートボブが似合う清水美沙の美しさが乱歩の世界観そのままで、実相寺昭雄監督作品ほど妖艶で猟奇的ではないけど、江戸川乱歩ファンなら一見の価値ありのサスペンス映画。
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