gogotakechang

たまもののgogotakechangのレビュー・感想・評価

たまもの(2004年製作の映画)
4.1
林由美香目当てに足を運んだが、作品自体が素晴らしかった。

余計なセリフの全くない演出。更に、全く物言わない主人公。
ジトっとした港町のくたびれ果てた物語。
自分の存在を認めてくれる相手にすべてを捧げ、離れていくのを食い止めようと相手の全てを受け入れ、それでも去っていくのを見送るばかり。
その間、女は一言も喋らない。
社会の裏と表。社会で男が生きていくため女を息抜きの道具にする。それを薄々感じながら、それでも男を大切な宝物のように扱う。

男のことを「ヒドいヤツ」と簡単に言ってしまえない自分がいる。

人の心は、常に見えないところにある。
それが表出するとき、事件は起こる。

成人映画と一般映画の境目がますます分からなくなった。
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