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トゥ・ザ・ワンダーのEDENのネタバレレビュー・内容・結末

トゥ・ザ・ワンダー(2012年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

7/19/2021

テレンスマリック2作目。ツリー・オブ・ライフの方が好みではある。

ベン・アフレック (が役として) 存在感薄すぎるが、途中マリナが出てない時 (ニールとジェーン)が映っていたのは、良かった。マリナの視点だけでなく、不在のときに起こったことをそのままうつす。

愛について。

「私の中には2人いる。1人は彼を愛している。もう1人が私を地上に落とす」

“地上に落とす”ってことはつまりは天から、っていうことだから、この監督にとっては神=愛なのかな?そうな気がする。

ツリー・オブ・ライフでも、神とネイチャーの葛藤が描かれているということだったけど、今回も牧師さん (神に近い存在) の人間的な側面や、マリナが他の男性と寝るシーン(そのとき、その男性の胸にドクロのようなタトゥーがあり、マリナが結婚指輪のはめられた左手でそこを撫でるシーンはぞっとした) で、愛 (という意思、覚悟)をおびやかす、壊すような行動をしてしまうということで、愛をあやぶめるようなものを描いていた気がする。

囁くような声でずっと喋っていたり、ずっと撫でていたり、「あなたがいないと生きていけないのよ」的な話し方や動作が、ぬめぬめしていて途中気になったが、これは実際にこういう話し方や動作をしているというより概念なんだ、と思うことで (し、実際にそういう映画だと思ってる)、そこまで無理にならずに済んだ。

愛につつまれている、のような言葉があったし、愛についての映画だと思う。

光源を映すという撮り方は好き。

避妊具をとるかとらないか、そしたら妊娠したいかどうか、17歳での妊娠、娘の存在、娘は別れた夫の家を気に入りそこで過ごしている。ベビーカーを押す知人。生命の誕生と、神と、愛というのは、テレンスマリックにとって、というか神への信仰の強い人にとって、切り離せないことなのかもしれない。

まだテレンスマリックの作品は2作目だけど、好きだ。あと彼は、子供をとても生き生きと撮ると思う。怒りや葛藤も含めて。
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