Nella

ケン パークのNellaのネタバレレビュー・内容・結末

ケン パーク(2002年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

「レディ・バード」を見ていて「そういえば昔こういう、ロリータアイコンがセックスする映画があったなあ」と、「KIDS」を思い出したんだけど、正直あんま思い入れなかった。クロエ・セヴィニー可愛かったけど、言うほど衝撃的な話でもなかった。
むしろこっちの方が問題作で、だからこそ覚えてたし円盤も持ってた。3話構成で「10代への性的虐待」がテーマのオムニバス。特に2話目のお父さん×息子のヤバさが劇的にヤバかった。よく近親相姦を防ぐために思春期の子は異性の親に反発するとか言いますけど、レヴィ=ストロースの「親族の基本構造」によればそれも眉唾。(興味があったら内田樹「寝ながら学べる構造主義」がわかりやすいです)
この父親は息子が妻に似て美しく成長していくのを見ながら、尋常ならぬ危機感を抱いていて、だから罵倒したり馬鹿にしたり、何とか欲望に抗おうとしてたんだと思う。それすらも段々と歪んだサディスティックな喜びになっていってしまう、その描き方が真に迫ってて怖かった。
3話目が一番悲惨だけどね。神父である父親が娘に聖女と娼婦を求める話。やはり父(男)×娘(女)は「力」の差が介入する。圧倒的な力の不均衡を憎んでいるから、彼氏を縛るのが好きなんだろうね。可哀想に。
1話目は…やっぱり合意があっても駄目か。友達のお母さんと16歳は駄目か…
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