ぱきら

想影のぱきらのレビュー・感想・評価

想影(2016年製作の映画)
2.0
いやなんで学生時代と大人になってからと、役者さんを分けたのでしょうか。
リアルに中高生の年代の役者さんでもなさそうなのに。

正直に言うと、高杉真宙目当てで観ました。
しかし映画は映画としても観たいので、映画としてどうなんだという気持ちです。

回想の学生時代と大人になってからの登場人物が同一人物として見られないです。ぼんやり見てると意味が分からないレベルです。これならば回想シーンも大人の時と同じ役者さんでいいんじゃないですか。
そうするとまた正直申し上げると自分のような回想シーンの俳優さん目当てで観る層は取り込めないとしてもです。
高杉真宙目当てで観るにしても、全然既に中学生に見えません。中学生の時の高杉真宙がこの役を演じてくれていたならまだしも、撮影時に既に見た目が青年寄りで中学生ではないです。
俳優さん目当てで観たとしても姿を見る目的は果たせても、俳優さんとして適切な配役をされているところを何より観たいので、疑問符が浮かんでは消えます。

脚本も何もかもぼんやりです。
撮影もぶれまくってます。意図的とも感じられません。機材は学生のより少しいいのかもしれませんが。色彩などはフィルタかなにかで統一しているのか、きれいな雰囲気なんですが。
音楽も普通です。曲自体がというより使いかたが。フリー素材で作ってもこんな風な音楽の効果になる気がしてしまいます。

演出等は良く言ってもぼんやりした詩情みたいなのものに流されているばかりで、それならば役者さんの演技に頼るにも、配役がたった30分の中で中学時代(リアル中学生を起用ならまだしもどう見てもそうではない)と大人時代とを別の人が演じる無理のある構成では、観ているほうも戸惑うばかりです。

学生の作品の延長以外の何物でもないものを見せられている気分にしかなりませんでした。
ぼやけた焦点の作品は、30分の短編でも観賞に厳しいです。
なぜこの作品が撮影されたのかの経緯からいっそ知りたくなります。
ぱきら

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