おさるのじょじへい

想影のおさるのじょじへいのレビュー・感想・評価

想影(2016年製作の映画)
2.0
どうも解せないのです。
あんなに無垢で爽やかだった由美が、10年経って
あんなにじっとりとした女になっていたことが。
どうも同一人物には見えないんだなぁ。

美しい恋物語として描かれているけど、
好きな男に手作りのアップルパイを作り
さらには「奥さんと一緒に食べて」とお土産に持たせ、
結婚目前の相手に一方的に告白するなんて
ものすごく、恐ろしい女じゃないですか?

初恋相手や学生時代に好きだった人が、
いつまで経っても特別な存在だと言う気持ちは分かるけど
今では年に一度、メール程度しかしていない間柄なのに
10年経っても未だに好きだという時点で、
依存というか、執念というか…。
結局こういう勝手で重たい女が、モテるんだよねぇ。

青春の思い出を辿っているからと言って、
異様な紗のかけ方、当てつけたような効果音、
不必要な接写の多用。
見ていて苛々してきてしまいました。
こういった裏方技術が優秀な作品とは、
劇中にそれらを意識させないことなのだと
知らされました。

唯一好ましかったのは、18歳当時にして
純粋な中学生を演じきった松原菜野花ちゃんの演技!
応援しています。