アギゴン

ヴァイブレータのアギゴンのレビュー・感想・評価

ヴァイブレータ(2003年製作の映画)
3.6
長距離トラックに乗って、彷徨いながらひとときの愛に溺れてゆく男の女のロードムービー。


ちょっとネタバレです。


フリールポライターの早川玲31歳独身は、得体の知れない声に操られているように生きていた。
ある日、コンビニでぼんやりと買い物をしていると、ザザっと入って来た男と目が合った。瞬間に
「触りたい」と思ってしまう。
男も瞬間的に何かを感じ取る。
男が酒を買って店を出て行ったあとを追うと、トラックに乗ってその男は待っていた。
男はトラックの長距離ドライバー岡部希寿28歳。
不意に出会った玲をすんなりとトラックへ招き入れる岡部。
そして「触りたい」…玲の衝動を
自然と受け入れ、欲望のまま二人は肌を重ね合う。
互いの本当の事など、どうでもいい。ただ温かい肌に触れていたかった。

本作は「空白」で厄介なパートさん役を演じた、寺島しのぶ主演の作品。
こちらは心に闇を抱えた鬱の女性を演じていました。この作品が公開された時にちょっと話題になったかなー?しのぶさんの濡場を鑑賞することが出来ます。
ストーリーには感情移入は出来ないにしても、雰囲気は悪くないので、最後まで鑑賞出来ました。
この頃のしのぶさんは、透明感もあって綺麗。スレンダーな体も美しかったです。相手役の大森南朋(希寿)の危なっかしいけど、頼りがいのある男の肉体にしがみつきたくなる玲の衝動を見事に演じていました。
男と女のインスタントな出会いと別れが物悲しくもあり、清々しくもあり…。とても不思議な作品でした。
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