はづき

ヴァイブレータのはづきのレビュー・感想・評価

ヴァイブレータ(2003年製作の映画)
4.6
食べたい、飲みたい、吐きたい、触りたい、寝たい、もっと見ていたい、一緒に旅したい
そんな欲求のままに生きてる女の人にみえた

冒頭から自分の心の中の声が聞こえて、それがうるさくて寝れなくてお酒に逃げる、頼るって描写があって引き込まれた
自分の考える声は好きだけど、うるさくてどうしようもない時ってある。寝たいのに考えが止まらない。ストレスかかったり、思い通りにコントロールできないことがあると、どうしても眠りにくくなる。

車の中で相手の仕事の話とか、生活の話聞いてる女の人が楽しそうな顔してて
でも自分の話は聞かれたら答える、ってだけで
冬に車の中で不動産屋で働いてる人の話聞いて、まだ学生の自分にはすごい遠い話に聞こえて面白くて、自分の話なんてテストとか友達とか部活とかで大したことないし、面白くもないだろうと思って最低限しか話さなかったな
あの時私は、この人の話を生活を聞いていたいと思っていたんだろうな
楽しそうに話すその人がとてつもなく魅力的に見えたんだよな

ただ物語の中盤から、この二人の関係は一体どうやって終わるんだろう、終わったら何を思うんだろう、どうやって生きていくんだろうって考えた
そんなこと考えなくていいのに
勇気を出して人を好きになったりしなくても、魅力的な人なんていっぱいいて、何となく一緒にいたりして、いつの間にかその人を知って、信じれたり信じれなかったりする、それだけで満たされるのに
なんで関係に終わりとか始まりとか作ってわざわざ区切るんだろう
人を信じる怖さなんて吹っ飛ばして、人と関われるようになりたい
はづき

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