ひと

ヴァイブレータのひとのネタバレレビュー・内容・結末

ヴァイブレータ(2003年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

14歳の時に初めて観た。やっぱり観やすい。けど痛々しい。

摂食障害当事者の心情の描写も画の在り方も全部生々しい。
主人公が吐き気を催す時、観てるこちらまで気持ち悪くなる。
夜が明けて朝日を浴びる時、真夜中の出来事が夢だったのかと思うくらいの眩しさで、脱力する。同時に、希望を見出したりもする。
でも夜はまたやってきて、なんとも言えない寂しさを感じて死にたくなったりする。

主人公は甘える対象を探していて、男に存分に甘えるけど、男が優しいのは感情ではなく本能だ、と察知して最後はさよなら。女の選択は正しかったと思う。とはいえ、お互いに好意はあったのだろうけど。
女が最後、自分がいいもののようになったと思えたのは、男が自分を受け入れてくれたことや、男の「ずっと乗ってれば」に乗らず、帰ることを選択できた自分を誇りに思えたからではなかろうか。
ひと

ひと