emily

神さまがくれた娘のemilyのレビュー・感想・評価

神さまがくれた娘(2011年製作の映画)
3.5
6才の知能しか持ち合わせていないクリシュナだが、周りに支えられ亡き妻との娘ニラーと幸せに暮らしていた。そんなある日ニラーと仲良くなった事務局長シュヴェータは、ニラーの母親が自身の行方不明の姉であり、その父親に知的障害があることを知り、ニラーを引き取ろうとするが。

南インドの美しい風景とインド文化を織り交ぜながらコミカルでテンポよく音楽にのるように綴られ、ミュージカル要素が優しいクリシュナのこころの美しさを浮き彫りにさせ、ファンタジー要素とコミカル要素をバランスよく配合し、回想が追いついてからは、シリアスなドラマに移行していく。前半と後半では壮大な自然から固く積めない法廷へと、トーンも色彩を一変するが、自然とクリシュナの愛が包み込んでいく。揺るぎない父と娘の愛の形。二人が再開した時の会話法に涙が止まらなかった。字幕もないが、二人の手話で何を伝えようとしてるのか感じてしまう。

しかし愛とは与えるだけでも、主張するだけでもない。大事なのは相手の幸せを考えることである。親として父親として選んだ道は、切ないがそれ以上の事はないだろう。
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