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ムード・インディゴ うたかたの日々のsakiのレビュー・感想・評価

3.0
「日々の泡」というフランスの作家の小説を映画化したもの。(調べた)
働かなくても暮らしていける裕福な男性コランが、ある日友達のパーティでクロエという女性と恋に落ちて、やがて結婚するが、クロエが病気になってしまい、治療費のために仕事を始めて頑張るんだけど…最後には死んでしまう、という悲しいストーリー。
前半は、コランの周りの人やモノすべてがハッピーで、料理すらも踊ったり、目に見える全てのものがアートのようにカラフルでキラキラしてるのだけど、後半から一転、だんだん暗い雰囲気になっていき、最後は白黒になってしまう…。
映画の冒頭に、"これは本当の物語だ。なぜなら僕の想像のなかで起こったことだから。"という言葉が出てきます。(だいたいこんな文章だったはず) 表現は本当にSFというか、あり得ないことだらけのようで、「陽の光が本当に差してきて、その光の弦を弾いて音楽を奏でられる」くらいハッピーなんだったり、「部屋がだんだん狭く暗くなっていく」くらいの息苦しさなんだったりするんだろうなって考えたら、意味も分からない表現ではないなーって思ったり!
独特だし、悲恋だけど、嫌いになれない。また見返したいなって思う時が来るのだろうなっていう作品です。
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