真っ黒こげ太郎

アフターショックの真っ黒こげ太郎のレビュー・感想・評価

アフターショック(2012年製作の映画)
4.0
史上最悪の地震被害!!!

ディザスター映画史上、最悪の胸糞っぷり!!!



チリのサンチャゴへ遊びに来たおバカな若者達。
美女3人をナンパして共にチリ観光を楽しむ一行。

しかし、彼らがナイトクラブを楽しんでる最中、突如大地震が発生!!
次々と死人や怪我人が出て大惨事に!!!
若者達も腕がもげたり、女子の一人が瓦礫に潰されたりで大慌て!!!
何とか外に出たが、町に略奪者が現れ暴動が起きたり、崩壊した刑務所から脱獄した凶悪犯が現れたりで若者たちはヒドイ目に!!!



チリの町で起きた大地震によって若者達が悲惨な目に遭う、パニック・ホラー。
「ホステル」や「キャビン・フィーバー」でお馴染みのイーライ・ロスさんが制作、脚本、主演を手掛けた残酷パニック映画。


今作は所謂「大地震そのものより、大地震後のパニックを描くタイプのパニック映画」なのだが、制作が残酷映画に定評のあるイーライ・ロスさんだけあって物凄く悪趣味で胸糞悪い展開のオンパレード。

建物の倒壊で人が残酷に死ぬのは当たり前。
主人公達はまだ良心があるので善意を見せるが、ことごとく裏目に出る。

更にクソ野郎な囚人が現れ、暴虐の限りを尽くす!!!
若者グループも最悪な目に遭う…。

住民も疑心暗鬼になり、その所為で救いの手を中々差し伸べてくれない…。
そして若者グループは皆悲惨な死を遂げてゆく…。
(特に瓦礫に挟まれた男の死にざまが悲惨…ってかイーライさんそれでいいのか!?w)

極めつけがラストのオチ!!!滅茶苦茶アホだけど後味最悪!!!
エンドクレジットの写真がまた悲惨すぎる…。


実を言うと前半部分は、地震が起きるまでバカ連中のわちゃわちゃが続いてあんまり面白くなかった。
(人のスマホで金玉を自撮りして送るバカは笑ったがw)
だが後半50分、地震が起きて悲惨な目に起きてからはあまりの気の毒さに前半の退屈さも吹っ飛んだ。
(最初の内は笑えたが、話が進むにつれて陰険な展開に…。)

残酷シーンはあまり多くはないし、顔面粉砕と腕チョンパ以外そこまでハードなグロってのは無い。
…が殺される場面の悲惨さが強烈に印象に残る。
マンホールから顔を出したら車に顔面粉砕されるおばちゃんや、ケーブルカーに乗ったら墜落!等死に方はギャグな場面が多いが(ラストのアレも傍から見たら完全にギャグ。)、気分の悪い展開を上手く挟んでいるので、見てるこちらは常にゲンナリ。(誉め言葉です。w)

とは言え、ゲンナリしつつもピンチの連続で最後まで飽きずに見れたし、緊張感もあって中々ハラハラドキドキしました。
前半はチョイ退屈だけど、後半からはお話がガンガン進むので面白いし。

ただ一つ、外道の囚人が死ぬシーンが画面外でアッサリ終わっちゃうのはかなり残念。
味方側があんだけ無残に死んでるのに、何で嫌な悪党だけそんなアッサリと退場するんだ。納得できん。
ちゃんと瓦礫に押しつぶされて残酷に死ぬシーンが見たかったです。



そんなこんなで”良くも悪くも”最後の最後まで胸糞な気分を残す悪趣味で強烈な一作でした。
イーライさんの手に掛かれた良くある地震パニックもこんな血生臭くて嫌~なお話になってしまうんですね。w

実に救いのない話なので万人にはオススメできんが、ここまで胸糞でドン重で悪趣味だと清々しさすら感じる。
ゲンナリしてグッタリしながらも楽しんでしまった…。w