如月カルラ

MAMAの如月カルラのレビュー・感想・評価

MAMA(2013年製作の映画)
3.7
タイトルでもある、母性とは何か、様々な母性の形を見せられる作品。

父親が妻と会社の同僚を殺し、幼い2人の娘を連れて逃走。森の小屋で2人の娘も手にかけようとするがそこに潜む何者かに襲われる。
父親の弟のルーカスは財産を投げうって姉妹を探していて、5年経ってようやく見つかる。そして姉妹を引き取り家族に迎えるが、その後家では不気味な現象が多発していくホラー映画。

最初はルーカスが父性大爆発っていう感じで姉妹を育てていくし、一緒に暮らしている恋人のアナベルはどちらかというと姉妹との生活に辟易しているようだったのが、中盤以降は一転する。(ルーカスは途中から空気になった。)
タイトルでもある母性がアナベルにも生まれてくるし、また違った形ではあるが姉妹の伯母?である人物も姉妹を幸せにしたいと考えているし、姉妹に付きまとっている何者かも強い母性を抱えていて三者三様。
どれが正解かではなく、どれも愛ではあるのだと思う、例えそれがエゴだとしても。
ラスト姉妹の選択が分かたれてしまったけれど、当人から見れば、どちらともが自分の望む結末を手にできたのかもしれない。

ホラー演出に関してはジャンプスケアは少なめ。
画面の端々で起こる異常でさりげなく何者かの存在、ホラー要素を表現していて、演出はおとなしめながらも不気味な存在をしっかりと感じる事が出来る。
ホラーが苦手な人でも見やすいかも。
如月カルラ

如月カルラ