P弼三太郎

フリークス(怪物團/神の子ら)のP弼三太郎のネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

面白かった!
見世物小屋の黄金期だった1840〜1940年頃、ちょうど映画が公開されたのは1932年
よく映画にしようとしたなぁという感想。結局、映画監督はこの映画を最後にほぼキャリアを断たれたそう。
イギリスでは30年公開が禁止されたくらい。
本物の障がい者の人たちを出演させたなんて、今の時代じゃ考えられないと思ったけど当時も物議を醸したようでこの映画のぶっ飛び具合は相当。でも、中身は面白くてしっかり復讐劇だった。

クレオの嫌な女の演技がとても上手。観ててちゃんと腹立つ笑
みんなで席を囲んでお祝いしていたところ、クレオの笑い声が本当に嫌悪感溢れるものになっていて、思わず感心した。
なんでクレオはあんなにハンスのことを目の前で罵倒したのか?金が目当てで結婚し、いずれ殺すつもりでも、秘密裏にやってしまえばよかったのでは。
→他のレビューみたら酔っ払ってたから。なるほど、理性が働かないのは普段から見下してたからかも。

ビーナスは怪力男に物申してたけど、殺人を計画するような人に楯突いたら殺されるとかは考えなかったのかなぁ...でも仲間を馬鹿にされた故の行動だったらわかるなぁ。

クライマックス、泥雨の中、フリークスたちが凶器を片手にじりじりと怪力男を追い詰めるシーンはセリフもなく緊張感漂うのだけど、かっこいい。普段は見下され、弱者だったからこその狂気は、見もの。

ハンスも恋人がいるのにクレオに惹かれてしまって、恋は人を盲目にさせるね。でもそのフリーダは健気で「あなたが幸せなら」って身を引いてしまうシーンは哀しくなる。
編集版では二人が最後出会ってハッピーエンドになっていたようなのでよかった、、、。
24/04