リラリオ

ザ・レッド・チャペルのリラリオのレビュー・感想・評価

ザ・レッド・チャペル(2009年製作の映画)
4.0
独裁国家の実態を暴くため北朝鮮に乗り込んだ映画監督と2人のコメディアン。
危険な撮影に臨み、北朝鮮を激怒させ、入国禁止くらったぶっ飛びドキュメンタリー。

映画監督のブリュガーは、知られざる北朝鮮の人々の素顔を暴くため、異文化交流と称し、舞台公演の許可を得ることに成功する。
ブリュガーは、韓国系デンマーク人で脳性麻痺を持つヤコブとシモン、2人のコメディアンと共に北朝鮮へ。
3人は、熱烈歓迎を受けるが...

コーディネーターのおばはんパクが、片ときも離れず3人の行動を監視→訪問場所、話す相手、何もかもパクが準備→北朝鮮のカメラマンも彼らに張り付く→撮影した映像は毎日提出→将軍様に愛と敬意が払われているかチェックされる→全てが制限される中、脳性麻痺を持つヤコブだけは自由に発言→「俺の言葉、理解できんだろ!」
ブリュガーはヤコブという不確定要素をうまく使い、北朝鮮の邪悪さを世に晒してやろうと考える…。

50年以上文化交流がなかった北朝鮮とデンマーク→古典的なコメディーを準備→北朝鮮での初リハ→映画製作会社スタッフ、舞台演出家、パク、カメラマンがリハをチェック→「…」→リハは大失敗に終わる。
これは上演中止か…しかし、公演は内容を修正し、上演することになる。

韓国から遠い異国の地へ養子に出された2人のコメディアンが凱旋公演を南でなく北を選ぶ。そして、その1人は障害持ち(北朝鮮では障害者は出生時に殺されるか収容所に送られ死ぬと長く言われている)こいつらプロパガンダに使えっぜぇ!臭プンプンな北朝鮮。
そして障害者殺しの噂を払拭するためなのか…パクはヤコブに過剰に親切にする。

平壌を訪れた外国人に強制される儀式…金日成の像にお辞儀し、花を供える→そんな儀式で攻めるブリュガー→社会主義者が書いた詩だと嘘をぶっこき、詩を朗読。スリルを味わう→「愛とはパイナップルの如く甘く曖昧なもの...」
ちなみに「ザ・レッド・チャペル」となる彼らのグループ名は社会主義を示す赤と北朝鮮に説明...しかし実際はナチスで暗躍した共産主義のスパイが使用していたコードネームである。

3人は北朝鮮の制服を仕立てる→翌朝、平壌のモデル校を訪問→洗脳され、英才教育を受けたやべぇキッズたち→「これが集団心理ってやつか...」→やべぇキッズたちを目の当たりにし、絶望するヤコブ→「おかしくなりそうだ…クソったれ!あんな嘘っぱち耐えられねぇ!」→北朝鮮の制服を着て文化省へ→将軍様への贈り物を副文化相に渡す→ピザ好きの将軍様に特大ピザピールをプレゼント→政権に信頼を得て金日成主席のバッチをもらう→観光に連れ回される→スーパーキッズたちのショーを鑑賞→ヤコブ「異常だ...薄気味悪ぃ」→国境線見学→アメリカのネガキャン→喜び組美少女バージョンみたいなギャルたちとピクニック→美少女に赤ちゃん扱いされるが、満更でもないヤコブ

北朝鮮が公演内容修正→「ナニコレ...俺らの作った要素全くねぇーじゃん」→奇妙で気味の悪い内容→ヤコブに健常者が障害者を演じていると思わせろという意味不演出→政治やイデオロギーを公演に絡めないという条件だったが、ゴリゴリぶち込む北朝鮮…演技指導に熱が入る演出家。

平和デモと称し、金日成広場で軍事パレードが行われる。ブリュガーとヤコブは嘘の上に成り立つ一大記念式典に招かれる。
圧倒的威圧感に恐れをなすブリュガー…しかし、ヤコブだけは一人反旗を翻すのだった…。

攻めてんなww
「北朝鮮の人々に対し良心の呵責は一切感じねぇ!」と北朝鮮ばりに嘘をぶっこきまくり鬼畜ブリュガーw
あとプレゼントのチョイスもww
いくらピザ好きだからってあんなでけぇピザピールを…
そしてエンディングロールで「イマジン」を大熱唱するヤコブ…
最後の最後までやってくれんな🤣
ハマーショルド~がおもろかったので期待大で観たが…想像の斜め上行くとんでもねぇドキュメンタリー映画でしたww
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