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アーリャマーン EPISODE I 帝国の勇者のロアーのレビュー・感想・評価

2.6
アリヤナ銀河にある惑星の王子アーリャマーン。
幼い頃、命を狙われたアーリャマーンは王妃の手によって、師ホーシンの元に預けられる。ホーシンの修行を受け成長したアーリャマーンは、両親と故郷の星を救うため戦いを挑む。

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インドの「スター・ウォーズ」と言われているらしい「アーリャマーン」。インド映画好きとしてもSW好きとしても、これは観ておかなければ!と勢い込んで観ました。

銀河に流れるテロップとライトセーバーらしき光の剣を持つ主人公の姿に「あ〜まあまあやらかしてるけどこれくらいなら・・・」と言う余裕の心境でまずはスタート。伊達に色々なSWのパロディ映画を観てきてませんから、ちょっとやそっとじゃ動揺しません。

Windows 98のスクリーンセーバーのようなCGで作られた宇宙にニヤニヤしつつ、本筋が始まったところで爆笑のやらかし度。

完全にライトセーバーでしかない武器にジェダイのにわかコスプレでしかないチュニックやローブを着た人々。バランスが著しくおかしいC-3POらしきロボット(意外とかわいい)———本家?SWパロディ「スペース・ボール」並にはパクってました。
少しも頭に入ってこない冒頭説明では「DUNE」に近い設定だと思ってたのに、いきなり核心を語り始めた師の話ではやっぱり雑なSW。てか師弟の卒業認定から決して短くない過去語りの最中まで、ずっと棒立ちで見守ってる周りの人たちが面白過ぎました。

しかもさ、紫のライトセーバーってメイス・ウィンドウの特別カラーじゃん・・・この人たち、紫のセーバー使ってるよ。でも限りなくピンクに近かったからピンクってことにしておこうか。でもって、正面から見た時のセーバーの長さがパース狂っててサイリウムみたいな短さになってんの。全員ピンク推しみたい。ひとりチューチュートレインな主人公の残像セーバーさばきも面白すぎました。

トルーパーらしき兵士のダンボール工作みたいな装備。奥様絶対浮気してると思うので、ちょっと疑った方がよいのでは?と思ってしまう、どうみても掛算がおかしい主人公の兄の容姿。くたびれたジャッキー・チェンみたいなお顔してて、両親よりも老けて見える主人公。最後の戦いの場が見覚えのあるやたら高い筒状のシャフト———ツッコミどころはキリがありません。シャフトと言ったらもちろん、あの秘技ブラ=サガリもありました。

悪サイドの勧誘スタート(ベイダーか!)
まさかのカーボナイト凍結(ハン・ソロ!)
ビームで故郷の星全破壊(オルデラン!)

師が語る主人公の過去説明に冒頭30分もかけたのに、ラスト5分くらいにパクリ要素を目一杯詰め込んできててもうめちゃくちゃだ!めちゃくちゃすぎる!好き!こーゆーのって元ネタ愛があればあるほど、怒りより楽しさが湧いてきますよね。しかも良いところで続いちゃったのに、続編なんか作られてなくて落とし前もついてないのが最高にウケました。ダメが過ぎて面白い。
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