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母の身終いのマッサージ屋のレビュー・感想・評価

母の身終い(2012年製作の映画)
4.0
刑務所帰りの元トラック運転手のアラン(ヴァンサン・ランドン)は仲が良くない母親イヴェット(エレーヌ・ヴァンサン)の家で世話になる。
トラックの仕事にも就けず、母親とも喧嘩が絶えないアラン。
ある日、母親が使う戸棚の中に彼女が末期ガンでしかも尊厳死を幇助する協会の書類を見てしまう・・・。

フランス映画でしかもミニシアター系独特な静かな作品です。
説明のような台詞も無く、基本的には登場人物の表情や行動で感情を読み取る作業が必要な作品なんですよね。

厳格な母親といい歳してまともに仕事もしない息子の揉め事が繰り返される。
息子には途中でナンパで出会った彼女と良い仲になりますが、それも息子のしょーもないプライドが邪魔して云々…と、とてもイラつかせる(笑)

そして終盤なんですけど…台詞が少なくアッサリした印象で見ていても「え?」となるんですが見終わった後ジワジワくるんです。

親子の絆って本来こういうものかな〜とも思う。言葉じゃないといいますかね。
その分、非常にリアルな感じがする作品でしたね。

日本では“尊厳死”は認められてませんが、考えさせられましたよ。