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親密さのobatのレビュー・感想・評価

親密さ(2012年製作の映画)
4.7
0818 テアトル新宿 オールナイト
ハッピーアワーでも感じた夜明けの持つ力と美しさ。あの会話があったから2年後の再会がとっても幸せな時間になったのかな。
列車の赤いテールランプとか並走した後に離れていく列車ってなんだか切ないなあと昔から思っていたけど、こんな素敵なラストシーンをみせられるとは!


2021 0603 2回目 ポレポレ
5年前?の特集上映でこの作品だけ見逃した、そのポレポレでの2回目。
あの時監督は海外だったので、その何年か後のトークゲスト目当て行った夏の娘たちで堀禎一を知ってしまい、その何日か後に堀監督は亡くなられてしまった。席に着いて始まるまでのわずかな時間に、何かでつながっているように色々思い出した。岡本英之の歌声から引き出されたのかもしれない。
やっぱり2人で夜明けを歩くシーンがすごい。真っ暗な夜の空が少しずつ色を変えていって朝の空になるまでを本当にずーっと撮っている。2人の気持ちも空の色のようにクリアになってほしいと祈ってしまう。背後に奇跡のように映り込む鳥の群れ。1回目の時は少しだけ苦手な性格に感じた2人が今回はとっても愛おしく思えた。そして結末がわかっていたから、演劇のラストを見守る令子の姿が切なかった。
乗り換えでの再会で、連絡先を聞きかけてやめてしまう良平に涙がこぼれてしまう。
現実のこの2人の俳優の現在とごっちゃになって、色々な人生が並行して流れているような…その中に自分もいるような不思議な多幸感に包まれた帰り道だった。
無理をしてでも観に来て本当に良かった。
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