以前から、気になっていた『女っ気なし』のDVDを買いました。
『女っ気なし』のプロローグとなる。主人公シルヴァンの人となりであったり、舞台となるフランス北部オルトのどこか寂れた雰囲気が映像、音楽から伝わってくる。
主人公のシルヴァン。めちゃくちゃ良い奴そうなのだけど、女性にまったくモテないし、なんとなく誤解されやすい行動を取るがちであることも分かった。
アメリカンコメディにいそうな自信なさげなキャラクターっぽい雰囲気もあるので、途中で、コミカルかつ人気者のキャラクターに転じる可能性もありそうだけど、ギヨーム・ブラックの作風なのか、オルトという場所の性質なのか、どうしても暗い雰囲気のまま。
ラストシーンが結構好き。シルヴァンが他人に与える影響力。しかし、彼自身が全く報われない感じが好き。彼の大仕事(大失態?)が自転車乗りの男に良い影響を与える。この爽やかなラストシーンとは裏腹に、その前の1人佇むシルヴァンの孤独感の描写は寂しい。
[2021年 200本目]