ジェットコースタームービーとしても見られるし、生きるという事をGravityとして描いた作品とも言えます。
宇宙の描写に嘘があるのは事実なのですが、それを上回る物語の力があります。またその嘘の中でも信じさせるだけのディティールを持っていて作中リアリティラインを監督は掌握しているのは確か。
安易に信じるなというのはコワルスキーの階級や不可解なヒロインの職業設定で示しているところだと思います。あと中国版ソユーズでボタンに文字が書いてないのもそういう意図があるような気がしました。
何に着目するかで評価が変わる作品だと思いますが、深読み出来るだけの構造を持っていて、ジェットコースタームービーとしてだけ捉えるのは惜しいと思います。私は満点評価です。