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処女ゲバゲバのbrianのネタバレレビュー・内容・結末

処女ゲバゲバ(1969年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

駆け落ちに失敗した男と女が組織によって荒野に連行される。その荒野の中で不条理な出来事を描いた作品。

映画のタイトルは大島渚監督により命名された。
ゲバゲバのゲバはゲバルト(ドイツ語:Gewalt 暴力)に由来する。
われわれ昭和世代にとっては馴染みのある言葉で、「巨泉×前武ゲバゲバ90分!」や「老人と子供のポルカ」の曲の中で昭和の怪優・左卜全が「やめてケーレ、ゲバゲバ」と歌っている。

話は逸れてしまったが、とある自衛隊の演習場でロケが行われている。
荒野、十字架、血液、全裸の男女、セックス、暴力をパートカラーで鮮烈かつ印象的に映し出し、人間の愛や欲望や憎悪を剥き出しにしている。男と女の心の声が虚しく聞こえた。
人間にしっぽが生えていたならば、社会との軋轢に苦しまず、荒野で獣のような生き方をしていたかもしれない。

DVD特典として若松孝二のインタビュー映像(この作品ができた経緯を熱く語る。)、若松孝二と赤塚不二夫との対談音声(酒と映画)が収録されていた。

https://youtu.be/cfN1ZQQWk5o
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