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哀しみのベラドンナのcamusonのレビュー・感想・評価

哀しみのベラドンナ(1973年製作の映画)
4.2
購入したアニメラマ3部作のDVDから。

前2作とはうってかわって、
表現のバラツキ、フゾロイがなくなり、
見た目の完成度が格段に向上してます。

前2作の評判がいかばかりかはよくわかりませんが、
ようやく反省したようで、よかったっす。

序盤は巻物のように長い一枚絵の上を
カメラが動いているだけのシーンが多く、
アニメとしてはどうしたものかなとも思うところですが、
一枚絵なので、繊細なタッチ、絵心がそのまま残っていて、
シックで落ち着いた雰囲気です。
そして、いちいちセンスがいいです。

前2作もアーティスティックな表現が部分的に挟み込まれていたものの、
他のパートに上手く溶け込まず、
もったいない結果になっていたのですが、
本作は、作品全体がアーティスティックなので、
官能的な表現も違和感なしです。

静かに過激です。
ノイズが取り払われ、純粋に過激です。

終わり方が、安易に感じられて、残念でした。
アニメはアニメとして終わらせて欲しいです。
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