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ハンナ・アーレントのmichiのレビュー・感想・評価

ハンナ・アーレント(2012年製作の映画)
4.4
モラルの崩壊が徹底されて行く特殊な状況下で、徐々に思考停止へと踏み込んで行ったまったく普通の人々が、余りにも機械的な作業として積み重ねた先に、未曾有の悲劇は存在した。ハンナ・アーレントによる、『イェルサレムのアイヒマン・悪の陳腐さについての報告』が引き起こした騒動の中には、情報過多である今の時代にとってすぐそこにある危機のように見えてくる「不気味さ」が終始同居しているようで、映画的にも非常に良く出来た作品だと思います。
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