乙郎さん

あの頃、君を追いかけたの乙郎さんのレビュー・感想・評価

あの頃、君を追いかけた(2011年製作の映画)
3.5
くぅーーーっ!染みるねえ。 映画的な欠点は随所にあるものの、素晴らしい。主人公たちの世代はぼくより五つくらい上で、だから彼らの青春ってのはつまり中学生の頃は高校生の頃を、高校生の頃は大学生の頃に憧れていた青春に近いわけです この手の映画はサニー然り建築学概論然り、時列が省略された時が勝負。そこに観客自身の思いでを投影できるから。この映画は前二者に比べると、省略の幅は少ないけれど、確かに投影できる時間省略があって、それが10年間を積み重ねる語り口と相まって効果を挙げていた。
はっきり言えば瑕疵はたくさんあるし、パンフレットを読む限りこの映画が台湾の『恋空』である可能性も捨てられない。でも、とにかくキュートな一品。終盤の結婚式は本当に自分もその場にいる感覚になった。あのシーン、あのテーブルの席って7席あったような気がする。
乙郎さん

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