Tの800

新しき世界のTの800のレビュー・感想・評価

新しき世界(2013年製作の映画)
4.8
正真正銘の大傑作。

実は自分は本作の視聴は2度目なのだが1度目は眠い状態で視聴し、人物の相関図などイマイチ頭に入ってこなかった。そして視聴後は「長かったなぁ」という印象が最初に浮かんでいた...

あの時は何だったんだ!?序盤から超面白かった!!
例えるなら『インファナル・アフェア』×『ゴッドファーザー』の様なストーリー、魅力的な登場人物達とそれら一人一人の丁寧な心理描写がたまらなく良い!
特に主人公ジャソンとチョン兄貴の熱いブロマンスに涙...

このような映画は登場人物や組織の相関図が分かりずらかったりするのだが本作はとてもシンプルで分かりやすく、ピリピリした空気感や展開にどっぷり没入させてくれるのが素晴らしい。

そして特筆すべきはやはり韓国映画特有の生々しく、痛々しい暴力の数々。主に使われるのは銃ではなく金属バットや包丁といった凶器であることでしっかり「痛み」が伝わり、なおかつ包丁といった刃物で刺したり切り裂く場面ではその「音」も生々しく本当に容赦がない。
伝説となった地下駐車場での乱闘→血みどろエレベーターの場面にはただただ脱帽。

「エレベーター内」という狭い空間であれだけのクオリティのアクションシーンを撮ることの出来る技量に感服。
他にも冒頭の倉庫でのセメント詰めシーンも中々に強烈だった。

正しく全てが「圧巻」の出来。韓国映画の枠を越えて映画史に残る名作だろう。
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